「九份はもう何度も行った」 「あの石段の渋滞と人混みに少し疲れてしまった」
そんなリピーターに今こそ再発見してほしいのが、ランタンの街・十分(シーフェン)です。
九份が景色を外から眺める場所だとしたら、十分は自ら願いを空へ放ち、旅の主役になれる場所。線路の上で深呼吸し、圧倒的な滝のパワーを浴びる。そんな開放感あふれる「十分」が、なぜ今リピーターに選ばれているのか。九份にはない3つの魅力と賢い歩き方を紐解きます。
九份の階段に疲れたリピーターへ

台湾観光の代名詞・九份。しかし、何度も足を運ぶうちに体力的・精神的な消耗を感じるリピーターは少なくありません。まずは、九份と十分の決定的な違いを比較してみましょう。
| 九份 | 十分 | |
|---|---|---|
| 主な地形 | 険しい斜面・不揃いな石段 | 線路沿いの平坦な道 |
| 観光スタイル | 景色を撮る(受動的) | 体験を作る(能動的) |
| 混雑のストレス | 非常に高い(身動き困難) | 適度(広場や線路で分散) |
| 天候の影響 | 雨だと石段が滑り危険 | 雨でも屋根下で体験可能 |
| 歩行の負担 | 大(ふくらはぎにくる) | 小(散策しやすい) |
「見る」観光から「体験」の旅へ
九份での過ごし方は「すでにそこにある完成された景色」を享受するスタイルが中心です。対して十分の魅力は、どこまでも「能動的」であること。
- 九份:有名な茶藝館の前で、他人が写り込まないよう数十分シャッターチャンスを待つ。
- 十分:自分が筆を持ち、願いを書き、火を灯して自分の手で空へ放つ。
誰かが撮ったきれいな写真をなぞる旅から、自分の手で新しい思い出を切り拓く旅へ。このシフトが旅慣れたリピーターの満足度を高めています。
平坦な道が嬉しい!歩きやすさの差
九份観光の翌日、ひどい筋肉痛に悩まされたことはありませんか?九份は街の構造上、垂直方向の移動が避けられず、常に足元を確認しながら歩く必要があります。一方で十分は線路に沿った水平方向の街です。
- 階段の上り下りがほとんどなく、足腰への負担が軽い。
- 重い一眼レフカメラや荷物を持っていても疲れにくい。
- 余った体力を活用して、駅から徒歩20分の十分大滝まで足を延ばせる。
「旅の疲れを翌日に残さない」というのは、限られた日程で動くリピーターにとって実は最も重要な戦略なのです。
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理由1:自分を主役にする天燈上げ

十分を訪れるリピーターが「やってよかった」と口を揃えるのが、天燈(ランタン)上げです。九份の喧騒とは無縁の、自分だけの精神的な体験がここにあります。
線路の上で願いを放つ非日常
現役の列車が走る線路の上でランタンを上げる。この日本では考えられないロケーションこそが十分の醍醐味です。ランタンの四面に「健康」「金運」「仕事」「自由」など墨で願いを書く作業は、自分自身の現在地を確認する静かな瞑想の時間でもあります。
列車が来ない間、解放された線路上で自分の願いが真っ直ぐ空に吸い込まれていく瞬間は、日々のストレスを忘れさせてくれる爽快感があります。
プロ並みの記録が残るサービス
十分のショップ店員さんたちの撮影技術は、もはや伝統芸能の域に達しています。ポーズの指示からランタンを回すタイミング、手を離す瞬間の動画撮影までスマホを預けるだけで完璧にプロデュースしてくれます。
九份の路地では背景に他人が写り込まないように苦労しますが、ここではあなたの願いとあなた自身が主役のドラマチックな記録が確実に手に入ります。
理由2:五感を揺さぶる十分大滝

九份が密集した街並みを楽しむ場所なら、十分は自然のエネルギーを全身で浴びる場所です。
台湾のナイアガラが生む圧倒的開放感
十分駅から線路沿いを歩くこと約20分。そこには「台湾のナイアガラ」と称される幅40メートルに及ぶ巨大なカーテン状の滝、十分大滝が姿を現します。石段と建物に囲まれた九份の閉塞感とは対照的に、ここでは轟々と響く水音と飛散する水しぶきが迎えてくれます。
広大な滝を眺めていると、日常の些細な悩みも洗い流されるような爽快感。ストレスから解放されます。リピーターがリフレッシュを目的に十分を選ぶ大きな理由です。
整備された遊歩道で快適ハイキング
近年、滝へと続く遊歩道はさらに歩きやすくリニューアルされました。以前よりもスロープや平坦なルートが整備され、足腰に自信がない方でも安心して辿り着けます。滝を真横から、あるいは正面から眺められる複数のデッキがあり、九份のような一箇所に人が滞留するストレスが少ないのも魅力です。
理由3:平渓線で巡るローカルの深掘り

十分駅だけで終わるのはもったいない。ローカル列車「平渓線(ピンシー線)」の1日乗車券を手に、リピーターにしかできない駅巡りを楽しみましょう。
猫の村「猴硐(ホウトン)」で癒やしの時間を
九份行きの直行バスでは通り過ぎてしまうこの駅は、かつての炭鉱の村であり、現在は世界6大猫スポットの一つ。至る所に猫がくつろいでおり、九份の喧騒に疲れた心を穏やかにしてくれます。
古い廃墟をリノベーションしたお洒落なカフェが点在。静かにコーヒーを楽しみながら、台湾の歴史に思いを馳せる大人の休日が過ごせます。
終着駅「菁桐(ジントン)」の静かな旅情
多くの観光客が十分駅で降りてしまうため、その先の終着駅「菁桐」まで行く人は限られます。だからこそ、ここには本当の静寂が残っています。1929年に建てられた日本式の木造駅舎は、国の古蹟にも指定されています。
ここでは天燈ではなく、竹筒に願いを書いて吊るす独自の風習があります。風に揺れる竹の音を聞きながら歩く老街は、九份以上にノスタルジックな雰囲気に満ちています。
失敗しない十分へのスマート移動術

九份と比較して、十分はアクセスルートの選択肢が豊富です。しかし、ルート選びを間違えると本数が少ない列車を1時間待つといったタイムロスが発生します。リピーターこそ知っておきたいストレスフリーな移動術を解説します。
MRT+バスで作る渋滞知らずの最短ルート
最も推奨したいのが、MRT文湖線の「木柵駅」からバスに乗り換えるルートです。
- 利用路線:795番バス(台湾好行・木柵平渓線)
- メリット:九份行きのバス(忠孝復興発など)に比べて圧倒的に空いています。また、山道に入る距離が短いため、乗り物酔いしやすい方にも安心です。
- スマートポイント:30分〜1時間に1本の間隔で運行されているため、事前にGoogleマップや運行アプリで時刻をチェックしておけば、タイムロスを最小限に抑えられます。
平渓線を楽しむ「瑞芳」乗り換え術
「やっぱり台湾のローカル列車の旅情を味わいたい」という方は、台鉄(国鉄)の「瑞芳(ルイファン)駅」を経由するルートを選びましょう。
- 乗り換えのコツ:台北駅から「自強号(特急)」や「普悠瑪号」で瑞芳駅までショートカットし、そこから平渓線に乗り換えます。
- 1日乗車券の活用:平渓線内を何度も乗り降りするなら「平渓線1日周遊券」を瑞芳駅で購入しておくと、いちいち切符を買う手間が省けます。
- 混雑回避の裏技:平渓線は非常に混雑するため、瑞芳駅での乗り換え時は早めにホームに並び、進行方向右側の座席を確保すると、美しい渓谷美を堪能できます。
ナオコ十分の移動手段をまとめて比較するとこうなるよ!
| おすすめのタイプ | メリット | 注意点 | |
|---|---|---|---|
| 直行バス(795番) | 効率重視・快適さ重視 | 乗り換えが少なく、座れる確率が高い | バスの本数が1時間に1本程度 |
| 鉄道(平渓線) | 鉄道ファン・旅情重視 | ローカル線の雰囲気を満喫できる | 週末は激混みで座れないことが多い |
| タクシー/チャーター | グループ・タイパ重視 | ドアツードアで最速移動 | 費用が高め(約1,000元〜) |
リピーター裏技:九份からタクシーでワープ
「どうしても九份を少しだけ覗きたい」という欲張りな方は、九份から十分までタクシーで直行する裏技があります。移動時間は約40分、タクシー料金は定額(約800〜1,000元前後)に設定されていることが多いです。
九份と十分を公共交通機関で移動しようとすると、一度「瑞芳駅」に戻る必要があり、1.5時間以上かかります。タクシーなら山を越えてダイレクトに移動できるため、時間を金で買う価値は十分にあります。
まとめ:次の台湾は十分が主役
「九份にはもう行ったし……」と台北近郊の観光を諦めていたあなたにこそ、今の十分は輝いて見えるはずです。
- 階段の九份ではなく、平坦な十分へ。
- 見るだけの九份ではなく、空へ願いを放つ十分へ。
九份を卒業したからこそ見えてくる台湾の新しい魅力。 次の週末は少しだけ足を延ばして、線路の上で思いっきり深呼吸をしてみませんか?


