ユナイテッドポラリスはユナイテッド航空のビジネスクラス。ワンランク上のフライトを実現するユナイテッドポラリスにこの度初めて搭乗してきました。利用してみたい方は必見です!
ユナイテッドポラリスってなに?
まずはユナイテッドポラリスについてご紹介します。ユナイテッドポラリスはユナイテッド航空のビジネスクラスで、長距離路線で設置されています。
2016年12月1日に導入された比較的新しいビジネスクラスです。羽田・成田・関空とアメリカ本土の都市を結ぶ路線ではユナイテッドポラリスが採用されています。
ユナイテッドポラリスの特長
ユナイテッドポラリスは就寝に特化して作られた座席。180度フルフラットシートはもちろんのこと、ベッドの長さ198cm・シート幅52~56cmと、体の大きいアメリカ人でもゆったりと就寝できるシート設計がされています。
座席配置は1-2-1の配置で、どの席からもダイレクトに通路へ出られる設計になっており、隣の人の眠りを妨げることもありません。
中央2席には電動式のプライバシーディバイダーが設けられており、知らない人が隣になってもプライバシーを保てます。
ユナイテッドポラリスに搭乗する方法
ユナイテッドポラリスに搭乗したい方はユナイテッド航空の長距離路線を予約する際にビジネスクラスを選択するだけです。
長距離路線のビジネスクラスはユナイテッドポラリスのみなので、予約も迷う必要はありません。
旅行会社のツアーに組み込まれて比較的安価に搭乗できることもあるので、航空券予約サイトだけではなく旅行会社のツアー検索もして比較してみましょう。
関空・中部からグアム路線が運航していますが、グアムは長距離路線ではなく、ユナイテッドポラリスではないのでご注意ください。
ニューヨーク旅行の予約はHIS(エイチ・アイ・エス)がおすすめです。私もHIS(エイチ・アイ・エス)のツアーを予約してユナイテッドポラリスを利用しました。
航空券と宿泊を個別に取るよりHIS(エイチ・アイ・エス)のツアーの方が圧倒的に安かったです。安いのにホテルは5つ星ホテル、フリープランで旅行中の自由度も高いのでおすすめです。
ユナイテッドポラリス搭乗記
2023年11月に成田~ニューヨーク間で往復ユナイテッドポラリスに搭乗してきたので、感想を交えてレポートします。
空港の優先サービスでエコノミーより早い
ユナイテッドポラリスはビジネスクラスなので、空港での各種優先サービスが受けられます。空港にはかなり人が多くいましたが、あっという間にラウンジまで辿り着けて、ビジネスクラスならではの優越感に浸れました。
チェックインは搭乗24時間前になると事前にオンラインチェックインができるので必ず利用しましょう。空港に着いてからの手続きが格段に楽になります。
空港カウンターでは大きな荷物のみ預けましたが、ビジネスクラス専用のカウンターに案内されたため、長い列に並ぶこともありませんでした。
セキュリティ検査はやや並ぶ
ただし、セキュリティ検査はやや並びました。ビジネスクラス専用検査場ではあるのですが、一人一人のチェックが長いためそれほど早さは感じませんでした。
たまたま時間のかかる人が多かったのかもしれません。それでも一般の列に並ぶよりは早いです。
優先搭乗&優先手荷物返却もGood!
搭乗する際はもちろん優先搭乗。搭乗するために列に並んで待つ時間が短いので助かりますね。到着後預けた手荷物が返却されるのは圧倒的に早いです。
エコノミーに乗る際はベルトコンベアの前でかなりの時間待たされるのですが、今回はベルトコンベアのエリアに到着したときにはすでに引き上げられて荷物置き場に置かれていました。
ラウンジはとにかく広い
ユナイテッドポラリス搭乗者が無料で利用できる専用ラウンジ「ポラリスラウンジ」があります。成田空港はユナイテッドクラブラウンジという名前でしたが、成田空港とニューヨークのニューアーク国際空港で利用しました。
成田空港は第1旅客ターミナルの保安エリア内にあります。スターアライアンスグループのANAの搭乗者でも条件を満たせば利用できるので、かなり人が多いなという印象でした。ただ、とにかく広いので座る席がないということはありません。
ニューアーク国際空港の場合はユナイテッド航空専用のターミナルを利用するので、ポラリスラウンジも空いていて快適でした。
混むことがなくてもラウンジの広さはニューアーク国際空港でも圧倒的な広さでした。実際にどの空港のユナイテッド航空のラウンジでも他の航空会社のラウンジより広く作られているそうです。
スタイリッシュで心地のよいシート
スタイリッシュなデザインで落ち着く空間です。ソファ席・ベンチ席・カウンター席と席種もラインナップ豊富で、それぞれの滞在目的に合わせて席を利用できます。ソファはクッション性がよく、自宅にいるような感覚でリラックスできました。
ビュッフェ形式で食べ放題&飲み放題
ラウンジではビュッフェ形式の食事が用意されており、パン・ご飯・パスタ・サラダ・軽めの一品料理・デザートなどが好きなだけ食べられます。成田空港ではお寿司もあり、日本ならではのおもてなしがありました。
飲み物もアルコール含めて飲み放題。機内での食事を控えているので、そこまでたくさん食べたり飲んだりはしませんでしたが、一食分を十分に賄える内容だなと思いました。
ニューアーク国際空港の食事はワンランク上
ニューアーク国際空港のポラリスラウンジにもビュッフェ形式の食事が振舞われていますが、ビュッフェ形式だけではなく一品料理をオーダーすることもできます。
有名シェフが監修した創作料理なので、味も折り紙付きでしっかりとした食事を無料で楽しめます。
さらにバーエリアもあり、バーテンダーがオリジナルカクテルを目の前で作ってくれます。ワンランク上のユナイテッドポラリスならではのおもてなしを受けられますよ。
シャワールーム完備
ラウンジ内にはトイレだけではなく、シャワールームも完備されています。個室の中にシャワーとトイレと洗面台があり、ホテルのバスルームのような印象です。
最新の設備というわけではありませんが、乗り継ぎや長時間フライトの前にはあると助かりますね。
ユナイテッドポラリスのシート
ユナイテッドポラリスは前方に60席設置されていました。機内の約半分の面積に相当するので、ユナイテッド航空がいかにユナイテッドポラリスに力を入れているかがわかりますね。
ポラリスとは北極星のこと。なので、機内は青とシルバーを基調にして、夜空に北極星があるかのような雰囲気を演出しています。
シートの特長はこちらです。モニターの下にスペースがあり、足をまっすぐ伸ばして寛げます。手元にあるコントローラーでシートを自由自在に動かせるので、簡単に起こしたり寝かせたりできます。アメリカ人を想定して作っているならシート幅はもう少し広くてもいいかなと感じました。
- 180度のフルフラットシート
- シェル型シート
- シートピッチ:198cm
- シート幅:約52~56cm
シートの設備も充実しています。各シートの前方には16インチの高画質大型モニターが装備されており、タッチパネルなので操作もしやすいです。その下に引き出し式のデスクが入っています。
デスクは縦長なので、シートをリクライニングしながらでも利用しやすいです。PCを広げても十分の広さがあります。
引き出し式のデスクは主に食事をする際や仕事などの作業をする際に利用しますが、それとは別に大きめのデスクがシートの横にあるので機内で利用するものを置けて便利です。
コンセントも複数あるので電化製品の充電も機内でできますよ。棚の横にはキャビネットがあって、ヘッドホンとミネラルウォーターが入っていました。
おすすめは窓側シート
席は1-2-1の配置になっており、ペアでの搭乗であれば真ん中の2席を取るのがよいですが、1人またはグループで離れても席にこだわりたいという方は窓側の1席がおすすめです。
ただし、窓側は窓側でも2種類のタイプがあり、窓に面して平行になっているシートと窓からは少し離れて通路側に向かって斜めに足を伸ばすシートがあります。
よりたくさんの席を作るために1列であってもシートを互い違いに設置しているのですね。
窓に面しているシートは急いで事前座席指定を!
最もおすすめなのは窓に面しているシート。上の写真はまさに窓に面しているシートです。通路から少し奥まっているので、通路の往来が気にならず、よりプライベートな空間を実現しています。
しかしこの窓に面したシートはとても人気で事前の座席指定ですぐ埋まってしまいます。予約をしたらすぐにでも座席指定をオンライン上で済ませることをおすすめします。
私の場合、行きは窓に面したシートを取れましたが、帰りは通路寄りの窓側シートしか取れませんでした。
やはりプライバシーの面で圧倒的に違うと感じました。例えばシートのモニターで何を見ているかは通路寄りのシートだと丸見えですが、窓に面したシートだと通路から全く見られません。
あると助かるアメニティが一式揃っている
ユナイテッドポラリスはアメニティも充実しています。就寝に特化しているため、アメリカの高級百貨店チェーンのサックス・フィフス・アベニューと提携した羽毛布団・ブランケット・大小の枕が用意されています。
寒くなりがちな機内でも安心で、どんな方でも快眠できるようにサポートされています。枕が二つあるのもうれしいポイントで、頭と腰に置いて利用しました。
TherabodyのTheraFaceアメニティキットも用意されています。ウエストポーチの中に入っていたアメニティはこちらです。
乾燥しやすい機内ではスプレーミストとアイセラム・リップクリームが役に立ちます。冷え対策のために靴下があるのも有難かったです。
- アイマスク
- 耳栓
- 靴下
- 歯ブラシセット
- スプレーミスト
- リップクリーム
- アイセラム
- ティッシュ
- ペン
アイマスクはきちんと隙間を覆うような形で、完全に目を覆うことができるので、就寝環境をよりよいものにします。機内でも自宅にいるかのように過ごせる工夫がされたアメニティだと感じました。
機内食は半コース形式
成田~ニューアーク便の場合、機内食は離陸後に1回、その後時間を空けて軽食、さらにそのあと1回振舞われます。
軽食は就寝中であればスキップされます。離陸後最初に出てくる機内食がメインで、食事の内容は事前に3~4種類から選択できます。
事前座席指定の際に食事が選べるので、オンライン上で選択を済ませておきましょう。和食・洋食のビーフ・洋食のチキンなどのラインナップから選択できますが、私はビーフを選択しました。
コースで提供されると聞いていましたが、実際には半コース提供です。一食一皿ずつ順番に運ばれるわけではなく、最初にアペタイザーとしてナッツとドリンクが提供され、その後メインの料理が一式、最後にデザートが提供されます。デザートは3種類から選べました。
エコノミーと違ってきちんと陶器の器で提供されるのは差別化できる点で、さらに量も多いのでお腹いっぱいになります。
ただし、味は正直なところまあまあという感じでした。アメリカらしい味付けとでも言いましょうか。美味しさでは他の航空会社のビジネスクラスには劣るかもしれません。
機内エンタメのラインナップが豊富
機内エンターテインメントは正直期待していなかったため、事前に映画をスマホにダウンロードして持ち込んでいましたが、思いのほか充実していました。
日本作品や日本語訳に対応している作品は多くはありませんが、超人気作品や比較的新しい作品も揃っていたので、見るものがなくて困るということはありませんでした。
何も見るものがないときにはフライトマップを表示させておくようにしていますが、フライトマップも鮮明でわかりやすいです。
長いフライト時間の暇つぶしには映画やドラマなどの動画をスマホ・タブレットにダウンロードして機内に持ち込むのがおすすめです。
U-NEXTは22万作品以上を配信しており、そのうち20万本は見放題です。31日間の無料体験があるので、まずは気軽に試してみましょう!
就寝特化のため照明が消えてる時間が長い
ユナイテッドポラリスは就寝特化がコンセプトのビジネスクラスのため、食事の提供がない時間はほとんど就寝時間と考えられているようです。
食事が終わると早めに照明が落とされて、すぐに眠りに入れる環境を作ります。
寝ないで映画を見たり本を読んだりしたいという方もいると思うので、その際は各シートに備え付けられている照明を付ければ困ることはありません。
日本語アテンダントはいないことが多い
日本路線であってもアメリカの航空会社なので、日本語ができるフライトアテンダントの方は少ないです。ユナイテッドポラリスですら往復ともに一人もいませんでした。
最低限の旅行英会話はできるようにしておくことをおすすめします。そうしないとせっかくのビジネスクラスなのに意思疎通ができなくて、ほしいサービスが受けられないかもしれません。
他社のビジネスクラスと比べると?
今までハワイ路線で大韓航空・マレーシア路線でマレーシア航空のビジネスクラスに搭乗したことがありますが、それらと比較するとユナイテッドポラリスはどのくらいのレベルでしょうか。
日本の航空会社のビジネスクラスも加えてシート情報を比較してみました。
ユナイテッド航空 ユナイテッドポラリス | 大韓航空 プレステージクラス | マレーシア航空 ビジネスクラス | 日本航空 JAL SKY SUITE | |
---|---|---|---|---|
リクライニング | フルフラット | フルフラット | フルフラット | フルフラット |
シートタイプ | シェル型 | シェル型 | シェル型 | 個室型 |
配列 | 1-2-1 | 2-3-2 | 1-2-1 ※イレギュラー配置有 | 2-3-2 2-2-2 |
シート全長 | 198cm | 188cm | 198cm | 188cm |
シート幅 | 52~56cm | 51cm | 55cm | 52cm |
モニター | 16型 | 15.4型 | 16型 | 23型 |
各航空会社のビジネスクラスのシートの仕様を比較すると、それほど大きな差はありませんが、ユナイテッドポラリスは比較的条件の良いケースが多いですね。十分ランクの高いビジネスクラスと言えるでしょう。
JALはシートが個室タイプになっているので、よりプライベート感があり、シート仕様情報以上の快適性を得られます。
ただし、JALはビジネスクラスでも複数のシートタイプがあり、個室ではなかったりフルフラットにならなかったりするシートもあるのでご注意ください。
シート以外のサービスを比較
機内食は個人的な印象も含まれますが、やはり日本人の口に合うのはJALですね。日本人ならではの繊細な味付けがされている印象です。この中ではマレーシア航空の機内食が最も微妙でした。
ラウンジサービスは広さや提供されるフード&ドリンクの種類を考えるとユナイテッド航空が最も充実していると感じます。
アメニティはどこも同等クオリティのものが提供されていますが、就寝するためのアメニティとしては毛布や枕などが充実していて、ユナイテッド航空に軍配が上がります。
まとめ
ユナイテッド航空のビジネスクラス「ユナイテッドポラリス」の搭乗記でした。
ビジネスクラスの中ではかなりいい内容を提供している航空会社だと感じたので、機会があればぜひ搭乗してみてください。特にアメリカ路線のような長距離路線ではこの快適性が病みつきになるでしょう。