ソウル旅行で「広蔵市場と南大門市場、どっちに行けばいいの?」と迷っていませんか。どちらも有名ですが、性格はまったく違います。
結論からお伝えすると、食べ歩きなら広蔵市場、お土産の買い物なら南大門市場です。この使い分けさえ押さえておけば、市場選びで失敗することはありません。
私は毎年ソウルを訪れ、そのたびに両市場に足を運んでいます。元旅行会社員として何度も通ううちに見えてきた「どちらをどう使うか」の判断基準と、2024年以降に大きく変わった広蔵市場の値段事情まで、正直にお伝えします。
この記事でわかること
- 目的別に見た2市場の使い分け
- 2024年導入の定量表示制と、値段トラブルの避け方
- 2025年に完成した南大門市場のアーケード
- 両方をハシゴする現実的なルート
- 現金の準備や営業時間などの実用情報
結論|目的別で選べば迷わない

広蔵市場と南大門市場は、どちらもソウルを代表する市場です。ただし役割は明確に分かれていて、同じ「市場」という言葉でイメージすると確実に肩透かしを食らいます。
食べ歩きなら広蔵市場一択
座って食べる屋台街の規模で、広蔵市場に並ぶ市場はソウルにありません。市場の中央に広がる屋台街は、椅子に腰かけて食事をする地元客と観光客でぎっしり埋まります。
「市場でご飯を食べる」という体験そのものが目的になるのが広蔵市場です。ここは食事の場所というより、ひとつのアトラクションだと考えたほうが近いかもしれません。
買い物なら南大門市場が有利
一方の南大門市場は、衣料品・雑貨・食器・食料品まで揃うソウル最大級の総合市場です。
正直にお伝えすると、私は南大門市場で食事をしたことがほとんどありません。毎回ここでは、お土産の買い出しだけを済ませています。韓国海苔やインスタント食品をまとめ買いする場所として使うのが、私の中では定番になりました。
「食べる広蔵、買う南大門」という役割分担が、通ううちに固まってきた形です。
時間があれば両方回れる
どちらか一方に絞る必要はありません。両市場は地下鉄で20分ほどの距離にあり、半日あれば両方回れます。
| 目的 | 行くべき市場 |
|---|---|
| 屋台グルメを食べたい | 広蔵市場 |
| お土産をまとめ買いしたい | 南大門市場 |
| 韓国らしい写真を撮りたい | 広蔵市場 |
| 子ども服やアクセサリーが欲しい | 南大門市場 |
| 雨の日でも歩きたい | 南大門市場 |
広蔵市場は食べ歩きの本場

1905年開設という長い歴史を持つ広蔵市場は、5,000近い店舗が軒を連ねる巨大な市場です。地下鉄1号線の鍾路5街駅8番出口を出てすぐという立地の良さもあり、毎日大勢の人でにぎわっています。
名物は麻薬キンパとユッケ
広蔵市場の三大名物といえば、麻薬キンパ・ピンデトッ(緑豆チヂミ)・ユッケです。
- 麻薬キンパ:
- ごま油と秘伝のタレで味付けした一口サイズの海苔巻き
- ピンデトッ:
- カリッと揚げられた香ばしい緑豆チヂミ
- ユッケ:
- 新鮮な生の牛肉を使った韓国式ユッケ
- チャッサルクァベギ:
- もちもちのねじりパン。食べ歩きに最適
- ホットク:
- 定番の甘い韓国式おやつ
私が毎回立ち寄るのはプチョンユッケです。市場のユッケ通りにある有名店で、卵黄と梨を絡めていただくユッケは、ここでしか味わえない一皿だと思っています。
正直に言えば、屋台街のユッケと店舗のユッケでは体験がまったく違います。落ち着いて座って食べたいなら、屋台ではなくユッケ専門店を選ぶのがおすすめです。
屋台街は時間帯で顔が変わる
意外と知られていないのが、時間帯によって出ている屋台が変わることです。
昼間はキンパやピンデトッ、カルグクスといった食事系が中心。ところが夕方以降になると、スンデ(韓国風ブラッドソーセージ)を売るアジュンマの屋台が登場します。マッコリを飲みながら食べる客が増え、市場全体の空気が一段とにぎやかになります。
同じ市場でも昼と夜で別物です。時間帯を変えて2回訪れる価値は十分にあります。
買い物には向いていない
グルメが主役の広蔵市場ですが、衣類や布地を扱う店もあります。市場の片隅にある古着市場は、レトロファッション好きの若者から注目を集めているエリアです。
ただし、一般の観光客が求めるお土産や雑貨は少なめです。海苔やインスタント食品をまとめ買いしたいなら、ここではなく南大門市場へ行くべきです。
なお近年は西口周辺にファッションブランドの出店が増えており、市場の様子も少しずつ変わってきています。
知っておきたい値段トラブル

広蔵市場を語るうえで、避けて通れない話があります。ここは正直に書きます。
2024年に定量表示制を導入
2024年頃から、広蔵市場の一部屋台で「ぼったくり価格」が問題視されるようになりました。量に対して明らかに高い価格が請求されるケースが報じられ、韓国国内でも大きな話題になっています。
これを受けてソウル市が導入したのが「定量表示制」です。メニュー表の価格の横にグラム数を併記し、客が量と価格を比較できるようにする仕組みで、次のような表示になります。
| 表示例 | 内容 |
|---|---|
| A店舗 | ユッケ 19,000ウォン(200g) |
| B店舗 | ユッケ 28,000ウォン(300g) |
同じユッケでも、店によって量も価格も違います。グラム単価で比べれば、どちらが割高かは一目でわかるという設計です。
あわせてミステリーショッパーによる価格・量のチェック、違反店舗への営業停止措置、代表的なグルメへの模型設置なども進められています。
グラム数を見て店を選ぶ
旅行者としてできる最も確実な自衛策は、グラム表示を必ず確認することです。
私がプチョンユッケのような店舗型の店を選ぶのも、ここが理由のひとつです。店舗であればメニューと価格が明示されていて、注文前に金額がわかる安心感があります。
もちろん屋台にも良心的な店はたくさんあります。ただ、初めて広蔵市場を訪れる方には、価格が見える環境から始めることをおすすめします。
屋台選びで失敗しないコツ
屋台で食べる場合は、次の点を確認してください。
- 価格表示があるか:
- メニューに金額が書かれていない店は避ける
- グラム数が併記されているか:
- 定量表示制に対応している証拠
- 注文前に金額を確認する:
- 「いくらですか」の一言で防げます
- 地元客が座っているか:
- 観光客だけの店より安心感があります
- 会計時にレシートを確認する:
- 金額の食い違いに気づけます
「聞くのは失礼かな」と遠慮する必要はありません。注文前に値段を確認するのは、韓国でもごく普通の行動です。
南大門市場は買い物の総本山

600年の歴史を持つ南大門市場は、ソウル最古の市場です。明洞やソウル駅からも近く、アクセスの良さは随一。道の両脇にぎっしりと店が並ぶ様子は、日本の賑やかな商店街を思わせます。
2025年にアーケードが完成
南大門市場で近年最も大きな変化が、アーケードの完成です。
C〜E棟の西側、約90メートルにわたる通りに設置され、2025年に完成しました。デザインは公募で選ばれ、朝鮮時代の商店が連なる軒下を歩いているようなコンセプトになっています。
これがもたらす実用的な効果は大きく、雨の日や真夏の日差しの下でも歩きやすくなりました。もともと地下通路から市場に直結しているため、南大門市場は天候に左右されにくい市場です。アーケード完成でその強みがさらに増した形になります。
買うべきは食品と子ども服
南大門市場は、特定のグルメよりも物の豊富さが光ります。
| ジャンル | 特徴 |
|---|---|
| 食料品 | 韓国海苔・キムチ・インスタント食品が定番 |
| 子ども服 | デザインが豊富で驚くほど安い |
| 食器・調理器具 | プロの料理人も買い付けに来る |
| アクセサリー | 卸売ビルで数百円から。小売可の店も |
| 眼鏡 | オーダーメイド感覚で安く作れる |
私がここで毎回買うのは、韓国海苔とインスタントラーメンです。明洞のコンビニやドラッグストアで買うより明らかに安く、まとめ買いには最適でした。
アクセサリー卸として世界的に知られているのも南大門市場の特徴です。基本は卸売ですが、店舗によっては数個からの小売にも対応しています。バラマキ土産探しには格好の場所です。
グルメは専門通りで食べる
南大門市場にもグルメはあります。行列ができるのは、餡が入った熱々の野菜ホットクや、冬に人気のおでんといったテイクアウトグルメです。
ただし広蔵市場のように座って食べる大規模な屋台街はありません。しっかり食事をしたいなら、市場周辺の専門グルメエリアへ足を運びましょう。
- タチウオ煮付け通り:
- 老舗が並ぶ、南大門を代表する食事エリア
- カルグクス横丁:
- 手打ち麺の名店が集まる。冷麺やミニビビンバが付く店も
私は南大門では買い物に集中してしまうので、食事はいつも別の場所で済ませています。買い物に時間を使いたいなら、この割り切りは有効だと思います。
南大門市場は明洞から徒歩圏内。明洞の現状もあわせてどうぞ。

二大市場を5項目で徹底比較

ここまでの内容を、判断しやすい形に整理します。
目的別のおすすめ早見表
旅行の目的から逆算すると、選ぶべき市場は自然に決まります。
| 目的 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| グルメ・食べ歩き | 広蔵市場 | 座って食べる屋台街の規模が圧倒的 |
| お土産・ショッピング | 南大門市場 | 品揃えと価格の幅が段違い |
| フォトジェニック | 広蔵市場 | 色とりどりの屋台と人の熱気 |
| 雨の日・猛暑日 | 南大門市場 | 地下直結+アーケード完成 |
| 子連れでの買い物 | 南大門市場 | 子ども服が安く豊富 |
雰囲気とコスパはこう違う
2つの市場は、流れている空気がまるで違います。
広蔵市場は「食」を中心とした人々のエネルギーが渦巻く、ディープでローカルな雰囲気です。屋台の椅子に腰かければ、隣の客との距離はすぐに縮まります。
南大門市場は「商い」が中心で、道幅いっぱいに商品が並ぶ生活感あふれる雑多な雰囲気です。市場のプロたちが真剣に働く姿を間近で見られます。
コスパで言えば、ショッピングは南大門市場に軍配が上がります。特に子ども服やアクセサリーは驚くほど安い。一方、広蔵市場のグルメは一皿の量が多く、満腹度で考えればこちらも十分にコスパは高いと言えます。
写真映えするのはどっち?
写真を撮りたいなら、迷わず広蔵市場です。
密集した屋台、湯気の立つ鉄板、食事を楽しむ人々。「韓国の市場」というイメージそのものの絵が撮れるのは広蔵市場のほうです。特に夕方以降、照明が灯り始める時間帯は雰囲気が一段と増します。
ただし人が多いので、周囲への配慮は忘れずに。店の人や他の客が写り込む撮影は、一声かけるのがマナーです。
アクセスと両方回るルート

最後に、実際の動き方を整理します。
最寄り駅からの所要時間
どちらもアクセスは良好です。
| 項目 | 広蔵市場 | 南大門市場 |
|---|---|---|
| 最寄り駅 | 1号線 鍾路5街駅 | 4号線 会賢駅 |
| 出口 | 7番・8番出口 | 5〜7番出口 |
| 駅からの時間 | 徒歩1分 | 徒歩1〜5分 |
| 備考 | 地下から直結 | 地下通路から直結 |
広蔵市場は乙支路4街駅の4番出口からも近く、南大門市場は明洞から徒歩10〜15分ほど。どちらも観光の合間に立ち寄りやすい立地です。
移動は地下鉄で約20分
両市場の間は、地下鉄1号線を使って約20分です。市庁駅での乗り換えが基本になります。
急ぐならタクシーという手もあります。距離自体は近く、渋滞がなければ数分で到着します。荷物が増えたあとの移動なら、タクシーを選ぶ価値は十分にあります。
順番は荷物で決めるのが正解
両方回るなら、順番の決め手は「お土産の荷物をどこで抱えるか」です。ここを間違えると、大きな袋を持って狭い屋台街を歩く羽目になります。
パターンは2つあります。
パターンA:広蔵 → 南大門(荷物で困らない)
- 午前〜昼:広蔵市場で食べ歩きと昼食
- 移動:地下鉄で約20分
- 午後:南大門市場でお土産をまとめ買い
- そのまま宿へ:買った荷物を持ち歩かずに済みます
パターンB:南大門 → 広蔵(夕方の広蔵を楽しむ)
- 午前:南大門市場でお土産をまとめ買い
- 一度宿に戻る:明洞泊なら南大門から徒歩10〜15分
- 夕方:広蔵市場で夕食と食べ歩き
どちらを選ぶかの基準は明確です。荷物のことだけを考えるならパターンA。買ったものをそのまま宿へ持ち帰れるので、一番ストレスがありません。
一方、広蔵市場は夕方以降のほうが屋台の種類が増えて楽しいのも事実です。夜の雰囲気を味わいたいならパターンBですが、その場合は買い物のあとに一度荷物を置きに戻る時間を必ず組み込んでください。宿が明洞や会賢周辺なら現実的な動きです。
宿が離れている場合は、駅のコインロッカーを使う手もあります。いずれにせよ、お土産を抱えたまま広蔵市場に向かうのだけは避けたほうがいいというのが、通っている立場からの実感です。
1泊2日でソウルを回るモデルコースはこちらです。

よくある質問にお答え

計画段階で迷いやすい点をまとめました。
現金と支払い方法の疑問
支払い手段は、市場を楽しむうえで最初に押さえたいポイントです。
営業時間と定休日の疑問
市場は店舗ごとに営業時間が違うため、事前の確認が欠かせません。
滞在時間と混雑の疑問
どのくらい時間を取るべきか、混雑時の注意点をまとめます。
他の市場も気になる方へ
ソウルには他にも個性的な市場があります。「広蔵か南大門か」の二択がしっくりこない方は、こちらも検討してみてください。
- 望遠市場:
- 弘大近くのローカル市場。コスパ重視の若者に人気
- 京東市場:
- 韓方薬市場。劇場のようなスターバックスが話題
- 通仁市場:
- 昔のお金でオリジナル弁当を作る体験が人気
- 東大門市場:
- ファッション関連の大型ビルが集結
京東市場のスターバックスは行く価値があるのか検証しました。

まとめ|結局どっちに行く?
広蔵市場と南大門市場は、どちらもソウルの歴史と文化を感じられる場所です。ただし役割は明確に分かれていて、グルメの広蔵、ショッピングの南大門というのが結論になります。
毎年通っている立場から言えば、この2つは競合しません。むしろ組み合わせて使うことで、それぞれの良さが際立ちます。
最後に、判断のポイントを整理します。
- 食べ歩きなら広蔵市場。夕方以降は屋台の種類が増えて楽しさが増します
- お土産なら南大門市場。韓国海苔やインスタント食品はここでまとめ買い
- 広蔵ではグラム表示を必ず確認。定量表示制を活用すれば値段トラブルは避けられます
- 両方回るなら広蔵→南大門の順が楽。買った荷物を持ち歩かずに済みます
- 現金は多めに、日曜は休業店に注意
目的をはっきりさせてから向かえば、どちらの市場もきっと期待以上の場所になります。
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