寒い北海道に行ったら温泉に入りたくなりますよね。北海道には名湯がいくつもあり、中でも登別温泉・定山渓温泉・湯の川温泉は北海道三大温泉と呼ばれています。
北海道三大温泉の特徴を徹底比較するので、どの温泉に行きたいか決めてみましょう。
北海道三大温泉とは?
北海道は温泉地が一番多い都道府県で、245か所もあると言われています。その広さからも納得できますね。源泉の総数でも全国4位を誇ります。
多くある北海道の温泉地の中でも登別温泉・定山渓温泉・湯の川温泉は北海道三大温泉と呼ばれておりとても人気があるため、全国から多くの方が温泉を目的として訪れています。
登別温泉
登別温泉は道央エリアの登別市にある温泉で、江戸時代の頃から人々に知られるようになりました。元々は約10,000年前の火山活動によってできたため、大自然の恵みを目一杯感じられる温泉です。
10種類もの泉質の温泉が湧き出ている全国的にも珍しい温泉で、一度に複数の泉質の温泉を楽しめるため、満足度の高さでも知られています。
定山渓温泉
定山渓温泉は道央エリアの札幌市南区にある温泉で、札幌の奥座敷と呼ばれています。慶応2年(1866年)に修験僧の美泉定山が源泉を見つけたことが定山渓温泉の始まりと言われています。
支笏洞爺国立公園内にあるため、自然豊かな渓谷にある温泉として非常に人気です。56か所ほどある源泉は豊平川の月見橋付近と高山橋付近に集中してあります。
湯の川温泉
湯の川温泉は道南エリアの函館市にある温泉で、市街地に近いためアクセスの良さも魅力です。
承応2年(1653年)に松前藩主だった高広が難病をこの地の湯で癒したことが湯の川温泉の始まりと言われています。箱館戦争時に旧幕軍の榎本武揚が入湯して傷を癒したという逸話も残っています。
比較①:源泉総数・湧出量
北海道三大温泉を源泉総数・湧出量で比較してみました。
源泉総数 | 湧出量 | |
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登別 | 36本 | 毎分3,000ℓ |
定山渓 | 56本 | 毎分8,600ℓ |
湯の川 | 22本 | 毎分4,861ℓ |
定山渓温泉が最も源泉数・湧出量ともに豊富なことがわかりました。豊平川の川岸や岩の割れ目から自然に湧き出しており、温度は60~80℃と高めです。
泉質は日本で最もポピュラーな無色透明なナトリウム塩化物泉で満足度が高いことでも知られています。
登別温泉は湧出量こそ少なめですが、10種類の異なる泉質が湧き出ているため、温泉を楽しむという意味では最もおすすめできる温泉です。
比較②:近隣の観光スポット
北海道三大温泉を近隣の観光スポットの充実度で比較してみました。
登別 | のぼりべつクマ牧場 大湯沼 登別地獄谷 閻魔堂 登別マリンパークニクス 登別伊達時代村 など |
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定山渓 | 豊平峡温泉 豊平峡ダム 二見吊橋 定山源泉公園 定山渓神社 白糸の滝 など |
湯の川 | 函館山 函館ハリストス正教会 金森レンガ倉庫 五稜郭タワー トラピスチヌ修道院 土方·啄木浪漫舘 函館市熱帯植物園 湯倉神社 など |
登別温泉と定山渓温泉にはそこまでメジャーな観光スポットはありません。観光を楽しみたいというより温泉を目一杯楽しみたいという方に向いているでしょう。
一方、湯の川温泉は温泉場自体にはあまり観光スポットはありませんが、すぐ近くの函館に有名観光スポットがたくさんあるので、函館で観光をしっかり楽しめます。
比較③:交通アクセス
北海道三大温泉をターミナル駅からのアクセスで比較してみました。
登別 | 【電車】 札幌駅より特急北斗・すずらんで約1時間10分 ※登別駅より車で約13分 【車】 札幌より約1時間40分 新千歳空港より約1時間 |
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定山渓 | 【車】 札幌より約40分 小樽より約1時間 |
湯の川 | 【電車】 函館駅前より函館市電で約31分 【車】 函館空港より約5分 函館駅より約12分 |
交通アクセスの良さではやはり市街地に最も近い温泉場の湯の川温泉に軍配が上がります。温泉街まで市電が走っており、車がなくても行けるのがメリットです。空港・駅からも非常に近いので便利ですね。
登別温泉は電車でも行けますが、最も近いターミナル駅の札幌からでも1時間以上かかるのが少々ネックですね。
定山渓温泉は電車が走っていないので、車かバスを利用する必要がありますが、旅館が札幌市街地から無料送迎バスを出している場合があります。
比較④:旅館の数
北海道三大温泉の旅館の数をじゃらんに登録されている宿泊施設数で比較してみました。
登別 | 14軒 |
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定山渓 | 22軒 |
湯の川 | 21軒 |
定山渓温泉が最も多く宿泊施設が登録されていましたが、いずれの温泉もそれほど旅館数が多いわけではありません。それだけにプレミア感満載な温泉滞在となるでしょう。
比較⑤:外部評価
最後は人気温泉の指標となる観光経済新聞による「にっぽんの温泉100選」から北海道三大温泉のうちどの温泉が評価されているのか見てみましょう。
2023年度 | 2022年度 | 2021年度 | |
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登別 | 6位 | 5位 | 6位 |
定山渓 | 34位 | 45位 | 39位 |
湯の川 | 24位 | 27位 | 24位 |
登別温泉は全国でも毎年トップ10に入る人気があります。北海道内では文句なしの1位です。泉質の種類が多いという特殊な温泉場で質の高い温泉タイムを楽しめるため、一度は行ってみたい温泉ですね。
北海道内では定山渓温泉・湯の川温泉より十勝川温泉が上位に来ることが多く、必ずしも北海道三大温泉が北海道内でTOP3の人気というわけではないようです。
北海道三大温泉のおすすめ旅館
北海道三大温泉それぞれの温泉でおすすめの旅館を厳選して1軒ずつご紹介します。どの温泉の旅館もこだわりを持って営業しており、評判のいい旅館ばかりです。
登別温泉「第一滝本館」
第一滝本館は地獄谷に隣接している温泉旅館で、1500坪の大浴場で有名です。5つの泉質を35の湯船で楽しめるのが好評で、温泉三昧の贅沢な時間を過ごせます。
本館・東館・西館・南館・大浴場で構成されており、客室は温泉露天風呂付客室から和室・和洋室・洋室・わんちゃんルームまで幅広いタイプが揃っています。
旅館名 | 第一滝本館 |
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住所 | 登別市登別温泉町55 |
電話番号 | 0143-84-2111 |
チェックイン チェックアウト | 14:00 10:00 |
駐車場 | 無料 |
アクセス | JR「登別」駅より車で約15分 |
公式サイト | https://takimotokan.co.jp/ja/ |
定山渓温泉「鶴雅リゾートスパ森の謌」
定山渓鶴雅リゾートスパ森の謌は森の中のオアシスがコンセプトの温泉リゾートホテルです。天井の高い大浴場には明るい光が差し込み、まるで森林浴をしているような感覚を味わえます。フィンランド式サウナや女性専用岩盤浴スパもあります。
特別感満載の別棟コテージ・岩盤浴付きデラックスルーム・愛犬と泊まれるドッグガーデン付きルームなど客室タイプもバラエティ豊かです。
旅館名 | 定山渓鶴雅リゾートスパ森の謌 |
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住所 | 札幌市南区定山渓温泉東3-192 |
電話番号 | 011-598-2671 |
チェックイン チェックアウト | 15:00 10:00 |
駐車場 | 無料 |
アクセス | 地下鉄南北線「真駒内」駅より無料送迎バスで約30分 |
公式サイト | https://www.morino-uta.com/ |
湯の川温泉「湯の川プリンスホテル渚亭」
湯の川プリンスホテル渚亭は津軽海峡沿いに佇む温泉旅館で、露天風呂付客室数が115室もあるのが好評を博しています。
大浴場・露天風呂は海に面しているため、海峡を一望しながらゆっくり温泉に入れます。ビュッフェレストランは地元の食材を中心に50種類ほど並んでおり、満足度の高い夕食を楽しめます。
旅館名 | 湯の川プリンスホテル渚亭 |
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住所 | 函館市湯川町1-2-25 |
電話番号 | 0138-57-3911 |
チェックイン チェックアウト | 15:00 11:00 |
駐車場 | 無料 |
アクセス | 函館市電「湯の川」電停より徒歩10分 函館空港より車で約5分 |
公式サイト | http://nagisatei.info/ |
まとめ
北海道三大温泉をいろいろな角度から比較してきました。温泉として人気が高いのは登別温泉、行きやすい温泉は湯の川温泉、湯量が多いのは定山渓温泉です。どの温泉も人気の高い温泉なので、ぜひ北海道に行く際は北海道三大温泉への宿泊を考えてみてはいかがでしょうか。