日本の2大航空会社といえばJAL(日本航空)とANA(全日空)。各々国内線では普通席からアップグレードできる座席クラスを用意しており、JALのファーストクラスとANAのプレミアムクラスが同等レベルとされています。この記事では、上質な国内旅行を楽しみたい時、JALのファーストクラスとANAのプレミアムクラスどちらを選択すべきか、両者を比較しながらご紹介していきます。

国内線の最上級シート。慎重に選びたいですね!
JAL国内線のファーストクラスとは?

JALの国内線には3つの座席クラスがあり、普通席・クラスJ・ファーストクラスがあります。ファーストクラスが最上級で、よりリラックスできる座席とさまざまな優先サービスが用意されています。
ファーストクラスの導入路線は限定されており、羽田~福岡・羽田~新千歳・羽田~伊丹・羽田~那覇・伊丹~那覇・羽田~石垣(期間限定)・羽田~広島・羽田~鹿児島の8区間の一部の便です。普通席にはないファーストクラスならではのサービスを取り上げてみます。
- マイル積算
- 区間マイルの50%を加算
- 食事・飲み物
- 搭乗時間帯に合わせて朝食・昼食・夕食のうち1食を提供。
- 日本が誇る名店がプロデュースした旬の味覚を取り揃え。
- 飲み物はアルコールも含めてラインナップ豊富に提供。
- 空港サービス
- 専用チェックインカウンター
- ダイヤモンドプレミアラウンジまたはサクララウンジの利用
- 専用保安検査場
- 手荷物
- 1個あたり32kg、合計45kgまで無料で預けられる。
- 到着時も手荷物を最優先で返却。
- シートピッチ
- 約134cm(普通席は約79cm)
- シート幅
- 約50~51cm(普通席は約41~45cm)
こだわりの食事・飲み物の提供
食事が提供されるというのは大きな違いの一つです。食事も名店プロデュースの安心の味わいを楽しめ、ドリンクは旬の食材に合う日本酒やスパークリングワインなどを幅広く取り揃えています。提供される食事は時期や路線によって変えており、その時々で条件に見合う食事を追求しています。
手荷物預け・空港サービスともに優先サービスが豊富
手荷物を預けられる範囲も大きく、預けた荷物は最優先で扱ってもらえるので、到着時に出てくる荷物を待つ必要もありません。空港内でも専用チェックインカウンターやラウンジ・専用保安検査場を利用できるので、待ち時間もなく搭乗時間までラウンジを利用してゆっくり過ごせます。搭乗時も優先搭乗の対象となります。
シートは最上級のプライベート空間を実現
シートは大型シェル型で、隣の席との間に仕切りもあるので、上質なプライベート空間が約束されます。長時間座っていても疲れないように、クッション性の高いシートになっており、ソファのような感覚に包まれます。
国内線では最上級と言われている15.6インチの大型モニターを装備しており、豊富なコンテンツを楽しめます。大型テーブルを採用しており、食事をする際もゆとりがたっぷり。パソコン作業も窮屈なくできます。
シェル型なのでリクライニングの際に後ろの座席を気にする必要もありません。リクライニング角度も深く、フットレスト・レッグレストも付いているので、より体を休められます。
ANA国内線のプレミアムクラスとは?

ANAの国内線には2つの座席クラスがあり、普通席・プレミアムクラスがあります。プレミアムクラスがJALのファーストクラス相当のクラスで、普通席に比べて上質で優先的なサービスが受けられます。路線は地方空港に至るまで幅広く導入されています。普通席にはないプレミアムクラスならではのサービスを取り上げてみます。
- マイル積算
- 区間マイルの50%を加算
- 食事・飲み物
- 搭乗時間帯に合わせて朝食・昼食・夕食のうち1食を提供。
- 日本が誇る名店がプロデュースした旬の味覚を取り揃え。
- 軽食にもこだわっており、ANA専属ペストリーシェフによる本格スイーツを提供。
- 飲み物はアルコールも含めてラインナップ豊富に提供。
- 空港サービス
- 専用チェックインカウンター
- ラウンジの利用
- 専用保安検査場
- 手荷物
- 1個あたり32kg、合計40kgまで無料で預けられる。
- 到着時も手荷物を最優先で返却。
- シートピッチ
- 約127cm
軽食にもこだわり抜いている食事
ANAのプレミアムクラスでもしっかり食事・飲み物が提供されます。搭乗時間帯に合わせて朝食・昼食・夕食・軽食を用意しています。軽食にもこだわっており、羽田出発便ではANAペストリーシェフによる本格スイーツを提供しています。
飲み物は日本酒・ワインなどのアルコールも幅広いラインナップを取り揃えており、ワインは有名ソムリエが厳選したワインを堪能いただけます。
手荷物預け・空港サービスともに優先サービスが豊富
手荷物は40kgまで預けられ、優先手荷物タグでしっかり管理、到着時には優先的にお返ししています。新千歳・羽田・伊丹・福岡空港ではプレミアムクラス専用保安検査場を設けており、並ぶことなくスムーズに通過できます。搭乗までの時間はANA LOUNGEを利用できるので、寛ぎながら出発までの時間を過ごせます。
上質なリラックスシートが完備
シートは複数のタイプがありますが、2021年12月より順次導入されている新シートは15.6インチのタッチパネル式パーソナルモニターを配備した最新タイプのシートになっています。座席間に大型ディバイダーを設けプライベート空間を演出、大型フットレスト・レッグレストも付いているためリクライニングと合わせてゆっくり寛げます。
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【比較】JALファーストクラスとANAプレミアムクラスどっちがいい?

ほぼ同等のサービスを展開しているJALファーストクラスとANAプレミアムクラスですが、どちらを選ぶのがベストでしょうか。重要視するポイントによって選択すべき航空会社が見えてくるので、いくつかの観点で比較してみます。
アップグレード料金は路線によりけり
JALは搭乗日当日出発の3時間前から20分前までアップグレードができ、ファーストクラスへのアップグレードは+11,000円~13,200円で路線によって異なる設定になっています。
一方、ANAのプレミアムクラスへのアップグレードはANAマイレージクラブ会員であれば搭乗日2日前から当日出発時刻の20分前まで可能です。ANAマイレージクラブ非会員の方は当日のみアップグレード可能となります。搭乗日2日前~前日までと搭乗日当日でアップグレード料金設定が異なり、当日の方が1,000円ほど高く設定されています。
以前は一律9,000円でしたが、現在は路線によって価格設定がされており、長距離になるほど高くなります。当日のアップグレードだと4,000円~15,000円の追加料金が各路線に設定されているので、搭乗する路線によってJALより高くなったり安くなったりします。
シート面ではJALファーストクラス
シート面ではJALファーストクラスもANAプレミアムクラスも、普通席とは違ってリクライニングや幅の広さなどで上位シートが装備されていますが、よりJALファーストクラスの方が特別感が高いと言えるでしょう。シートピッチがANAプレミアムクラスが約127cmであるのに対し、JALファーストクラスは約134cmでゆとりがあります。
座面のふかふか具合や仕切りによるプライベート感でもJALファーストクラスの方が充実しています。ただ、ANAプレミアムクラスも新しいシートを投入しており、プレミアム感が増してきているので、今後の展開に期待できます。
ラウンジ面ではJALファーストクラス
JALファーストクラスでもANAプレミアムクラスでも空港ラウンジを利用できるようになっているので、大きな差はありませんが、ANAプレミアムクラスの場合、ANA LOUNGEの利用はできますが、さらに上位のANA SUITE LOUNGEは利用できません。
ANA SUITE LOUNGEが飲み物に加えてパン・おにぎり・スープ・味噌汁などの軽食も提供しているのに対し、ANA LOUNGEは飲み物が中心になります。
JALファーストクラスの場合は、最上級のダイヤモンド・プレミアラウンジ、設置のない空港ではサクララウンジを利用できます。ダイヤモンド・プレミアラウンジでは飲み物はもちろんのこと、おにぎりやパンの提供もあります。さらにシャワー設備もあるので便利です。
路線数ではANAプレミアムクラス
JALファーストクラスは8区間の一部の便のみの運航に対して、ANAプレミアムクラスは主要都市空港から地方空港まで幅広く導入されています。路線の幅が広いので、ANAプレミアムクラスの方が搭乗しやすいでしょう。
食事面ではJALファーストクラスだけど軽食はANAプレミアムクラスに軍配
食事はどちらも時間帯に合わせて提供しており、大きな差はありませんが、ANAプレミアムクラスはお弁当スタイルを取り入れている路線が多いため少し見劣りがします。JALファーストクラスだとお弁当スタイルではなく小鉢やお皿に盛られて提供されるので、本格的で質の高さを感じられます。
その代わり、ANAプレミアムクラスは軽食に定評があります。ANAオリジナルスイーツや有名シェフによる本格スイーツを提供しているので、スイーツ好きにはANAがおすすめです。
羽田空港公式通販サイト「HANEDA Shopping」では羽田空港限定商品を購入できるほか、世界の機内食も購入できます。自宅にいながら旅行気分を味わいたい方はぜひチェックしてみてください。
まとめ
JALのファーストクラスとANAのプレミアムクラスを比較してご紹介してきました。同等のサービスを展開してはいながら、角度を変えるとメリット・デメリットが見えてきました。
選ぶ際に優先したいポイントを主軸において比較してみると、どちらの航空会社に乗ってみたいかがわかるかもしれません。ワンランク上のサービスを受けながら、上質な旅に出発しましょう。