韓国の首都ソウルは韓国経済の中心地でありながら最も人気のある観光都市で、世界中から多くの観光客が訪れます。ソウル観光をスタートさせるには仁川空港もしくは金浦空港を利用することになりますが、どちらの空港を利用するのがよいのでしょうか。この記事では、仁川空港と金浦空港をいろいろな角度から比較します。
仁川 vs 金浦!あなたならどっちを利用する?
仁川空港はどんな空港?
仁川空港はソウルの西48kmに位置している国際空港で、2001年3月29日に開港しました。アジア最大級のハブ空港と呼ばれており、世界中から多くの路線が就航しています。
第1ターミナルと第2ターミナルがあり、とにかく広く、免税店やカフェ・レストランなどが充実していて空港滞在も楽しめる空港です。
日本各地から直行便が就航
日本からの国際線は成田空港・羽田空港・関西国際空港・中部国際空港といった主要空港から就航しているのはもちろんのこと、日本各地の地方空港からも多くの航空便が就航しています。ソウルの玄関口として欠かせない空港と言えるでしょう。
金浦空港はどんな空港?
金浦空港はソウル市内に最も近い空港です。2001年に仁川空港が開港すると、国際線は仁川空港へ移転し、一時は国内線の空港となりました。
しかし、2002年の日韓ワールドカップを機に日本をはじめとして徐々に国際路線が増え、現在は韓国第2の国際空港となっています。日本の空港では羽田空港・関西国際空港からの航空便が就航しています。
ソウル市内へのアクセスの良さが武器
仁川空港のように大規模な空港ではありませんが、何といってもソウルに近くてアクセスが良いのが特徴です。そのため、金浦空港を利用する観光客がどんどん増えています。
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比較①:ソウル市内へのアクセス
空港に着いたらほとんどの方が向かうソウル市内。ソウル市内へのアクセス良し悪しはソウル観光の時間も左右するため重要ですよね。仁川空港からソウル市内への移動と金浦空港からソウル市内への移動を比較してみました。
- 鉄道(空港鉄道A’REX)
- 仁川国際空港2T駅~ソウル駅
- 所要時間:最速約51分
- 料金:大人9,500W
- 仁川国際空港1T駅~ソウル駅
- 所要時間:最速約43分
- 料金:大人9,500W
- 仁川国際空港2T駅~ソウル駅
- 空港リムジンバス(高級リムジン)
- 仁川国際空港2T~明洞
- 所要時間:約80~105分
- 料金:大人17,000W
- 仁川国際空港1T~明洞
- 所要時間:約70~95分
- 料金:大人17,000W
- 仁川国際空港2T~明洞
- タクシー(模範タクシー)
- 仁川国際空港第1・2T~ソウル市内
- 所要時間:約60分~100分
- 料金目安:約60,000~80,000W
- 仁川国際空港第1・2T~ソウル市内
ソウル市内へのアクセスでは所要時間・料金共に金浦空港に軍配が上がります。金浦空港はソウル市内に近いことが最大のメリットです。ソウル市内へ早くアクセスしたい方は金浦空港を選ぶとよいでしょう。
空港鉄道A’REXの利用がおすすめ
仁川空港も金浦空港も空港鉄道A’REXが通っており、空港鉄道A’REXを利用するのが最も早い移動手段です。
- 直通列車
- 仁川国際空港2T/1T駅からソウル駅までノンストップ
- 一般列車
- 仁川国際空港2T駅からソウル駅まで各駅停車
空港鉄道A’REXにはこちらの2種類の列車タイプがあります。仁川空港からは直通列車を利用するのがよいでしょう。
仁川空港のアクセスが良くなった
以前は仁川空港からソウル市内まで1時間以上かかるのが当たり前でしたが、空港鉄道A’REXが開通して移動時間1時間を切ることが実現されました。金浦空港に比べると時間はかかりますが、以前に比べて仁川空港の距離もグッと近くなっています。
金浦空港は一般列車でも早い
金浦空港は仁川国際空港とソウル駅を結ぶ空港鉄道A’REXの途中にある駅で、直通列車は通過するので利用できません。とはいえ、各駅停車の一般列車でも約21分ととても早くソウル市内へアクセスできます。さらに、金浦空港には地下鉄も通っており、ソウル地下鉄5号線・9号線を利用できます。
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比較②:日本の就航都市数
仁川空港と金浦空港を日本の就航都市の数で比較してみましょう。(2024年10月時点の情報です。運休路線も多いので、最新情報は航空会社のホームページでご確認ください。)
- 日本の就航都市の数
- 27都市
- 日本の就航都市詳細
- 羽田・成田・関西・中部・新千歳・福岡・那覇・旭川・青森・仙台・新潟・富山・小松・静岡・米子・岡山・広島・松山・高松・北九州・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・下地島
日本の就航都市数では圧倒的に仁川空港が多いです。仁川空港へ就航する航空会社はLCCが多く、LCCは地方都市空港を利用することが多いことから自ずと就航都市が増えています。韓国へアクセスしやすいのは仁川空港と言えるでしょう。
金浦空港は都心に住んでないと不便
金浦空港はまだ大都市路線しかないのが現状です。航空会社も羽田空港はJAL・ANA・大韓航空・アシアナ航空といった大手のフルサービスキャリアのみの就航。関西国際空港では韓国の大韓航空・アシアナ航空に加えて、LCCのチェジュ航空が就航しています。
比較③:日本からの航空運賃
韓国に行く時は航空運賃の安さも重要ですよね。日本の都市から仁川空港への航空運賃と金浦空港への航空運賃はどっちが安いのでしょうか。成田空港~仁川空港と羽田空港~金浦空港の費用で比較してみました。
- 航空運賃の目安(成田~仁川)
- 往復 約6,000円~50,000円
繁忙期・閑散期で航空運賃は大きく異なってくるのであくまで目安にはなりますが、金浦空港より仁川空港を利用する方が安いです。これは就航している航空会社に起因します。
仁川空港へ日本から就航している航空会社はLCCが多いため、自ずと安くなります。一方、金浦空港へ日本から就航している航空会社はフルサービスキャリアがほとんどのため、LCCの料金の安さには到底及びません。
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比較④:空港施設の充実度
せっかくなら搭乗までの待ち時間は空港での過ごし方も楽しみたいですよね。仁川空港と金浦空港の施設自体はどっちが充実しているのでしょうか。
- 第1・第2ターミナルがある
- 面積1,174ha(さらに拡大中)
- 2023年世界の空港ランキング4位
- ラウンジ・フードコート・レストラン・カフェ・免税店がある
- 韓国伝統文化や音楽の公演が開催される
- 韓国伝統文化体験ができる
空港自体の充実度では仁川空港に軍配が上がります。仁川空港は広さが金浦空港の倍ほどありますが、ただ広いだけではなく空港を楽しむことにもこだわっています。ターミナルのレイアウトや快適性・施設の充実度などを総合的に判断した世界の空港ランキングでも毎年上位にランクインしており、世界に誇るハブ空港である貫禄を感じます。
仁川空港は観光施設とも呼べる
免税店やラウンジ・レストランなど空港にあるべきサービスは全て揃っており、さらに韓国伝統文化の体験ができたり、音楽の生演奏公演や韓国伝統文化にまつわる公演・イベントの鑑賞ができたりと、一種の観光施設のような場所になっています。アート作品も数多く展示されており、空港が美術館になったような感覚を覚えます。仁川空港を利用するなら、仁川空港を楽しむこと自体にも時間を割いてみることをおすすめします。
金浦空港は仁川空港の充実度には及びませんが、免税店やラウンジ・レストランなどはちゃんとあるのでご安心ください。
仁川空港と金浦空港のおすすめな人
仁川空港と金浦空港を比較してきました。まとめるとこのようになります。金浦空港はソウル市内へのアクセスの早さが最大のメリットです。仁川空港は就航便の多さなど総合的に見て空港自体が充実していると言えるでしょう。
仁川空港 | 金浦空港 | |
---|---|---|
ソウル市内へのアクセス | ||
日本の就航都市の数 | ||
日本からの航空運賃 | ||
空港施設の充実度 |
この結果から、仁川空港の利用・金浦空港の利用をおすすめできる人はそれぞれこのようになるでしょう。何を優先させたいかで利用する空港を選び、飛行機の予約をしてみてください。
- 仁川空港
- 旅行代金を抑えて空港でも遊びたい人におすすめ
- 金浦空港
- 旅行代金が多少高くてもソウル市内の観光に目一杯時間を割きたい人におすすめ
まとめ
仁川空港と金浦空港を比較してきました。どちらもそれぞれメリットの大きい空港であることがわかりました。韓国は海外旅行の中でも最も安価に行ける海外なので、気軽に何度も行きやすいのが特徴です。今回は仁川空港、次回は金浦空港のように両方利用してみるのがおすすめです。