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ナオコ
元旅行会社の社員で、営業兼添乗員をしていました。今はIT商社でSaaS商材の販売推進をしています。趣味は旅行・韓国ドラマ鑑賞・英会話などなど。旅行会社勤務の経験を活かして、皆さまの旅行に役立つ情報をお届けします。

宮島の鹿はなぜ多い?噛む危険・餌やり禁止の理由と触れ合い方

アイキャッチ_宮島の鹿

宮島に到着した瞬間、フェリー乗り場の目の前に鹿がいる光景に驚いた方も多いのではないでしょうか。厳島神社へ向かう道にも、表参道商店街にも、どこへ行っても鹿がいる——それが宮島という島の日常です。

なぜこんなに多いの?」「噛まれることはある?」「餌をあげてもいいの?」など、宮島の鹿についての疑問は尽きません。この記事では、そんな「宮島の鹿あるある疑問」をすべて解決します。観光前にぜひ読んでおくことで、安全で楽しい触れ合い体験ができますよ。

目次

宮島の鹿はなぜこんなに多いの?

宮島の鹿

宮島の鹿がこれほど多いのには、明確な理由があります。まず押さえておきたいのは、宮島の鹿は「誰かが連れてきた」のではなく、はるか昔から自力でこの島に住み着いた野生の鹿だということです。

厳島神社が建つ前から宮島に住んでいた

宮島の鹿の歴史は非常に古く、厳島神社が創建(593年)されるよりも前から島に生息していたとされています。「観光促進のために奈良から連れてきた」という説を耳にすることもありますが、実際にはそれよりずっと以前から宮島に根付いていた鹿です。奈良の鹿よりも歴史が古い、というのは少し驚きではないでしょうか。

鹿は海を泳いで宮島に渡ってきた

「島なのになぜ鹿がいるの?」と不思議に思う方も多いはず。実は鹿は泳ぎが得意な動物で、数キロの海を渡ることができます。本土から宮島まで泳いで渡り着いた鹿が繁殖を重ね、今の個体数につながっているのです。

現在は島内に約600頭が生息

現在、宮島には約600頭もの鹿が生息していると言われています。そのうち約200頭は市街地エリアに暮らしており、宮島桟橋の周辺や厳島神社へ向かう海岸通り、表参道商店街にまで出没します。調査では1㎢あたり100頭が密集するエリアもあることが判明しており、これが「宮島はどこへ行っても鹿がいる」と感じる理由です。

エリア鹿の出没状況
宮島桟橋周辺上陸直後から数頭が出迎えてくれる
厳島神社・海岸通り参拝ルート沿いに多数生息
表参道商店街昼頃に食べ物を求めて出没
紅葉谷公園・大元公園20〜30頭の群れで休む姿が見られる

宮島の鹿の特徴|奈良の鹿と何が違う?

宮島の鹿

宮島の鹿は、奈良公園の鹿と同じ「ニホンジカ」という種類です。ただし、生活環境が異なるため、見た目や生態にいくつかの違いがあります。

ナオコ

観光前に知っておくと、現地での観察がぐっと面白くなりますよ。

体が小さいのは弱いからじゃない

宮島の鹿は本土のニホンジカよりも体格が小さいのが特徴です。これを見て「栄養不足でかわいそう」と感じる観光客も多いのですが、実はそうではありません。

宮島のような限られた島の環境で、餌となる草木が少ない中を生き抜くために、体を小さく保って消費エネルギーを抑えるという野生の適応能力を持っているのです。実際に調査では成熟したメス鹿の繁殖率が8割以上あることが確認されており、健康に成長していることが証明されています。

オスとメスで見た目が大きく違う

オスは角を持ち、体格もメスより大きいのが特徴です。一方メスは角がなく、体格もやや小柄。メスのほうが長生き(約20歳)で、島内にはメスの個体が多く生息しています。

春から夏にかけては5月〜7月頃に子鹿が誕生し、母鹿に寄り添う姿がとても愛らしいと観光客に人気です。

項目オスメス
ありなし
体格大きい小柄
寿命の目安約15歳約20歳
注意点角で突いてくることも子連れ時は特に警戒

子鹿はいつ見られる?

宮島では毎年60〜100頭の新しい子鹿が生まれます。生まれたての子鹿はまだ足元もおぼつかなく、母鹿のそばをちょこちょことついて歩く姿が見られます。特に5月〜7月の宮島訪問は子鹿に出会える確率が高く、ファミリー層やカップルにも人気の時期です。

宮島の鹿は噛む?危ない行動はこれ

注意

宮島の鹿は普段おとなしい様子に見えますが、野生動物であることに変わりはありません。実際に宮島の住民から「角で突かれた」「蹴られた」「噛みつかれた」という声が報告されているのも事実です。次のような行動は特に注意が必要です。

ナオコ

かわいいからといって油断するのは禁物!

鹿が攻撃的になるシチュエーション

  • 食べ物や食べ物に見えるものをちらつかせたとき
    • 鹿が一気に集まり、奪おうと突進してくることがある
  • 角のあるオス鹿に近づきすぎたとき
    • 特に繁殖期(9〜11月)のオスは気が荒くなる
  • 子連れのメスに近づいたとき
    • 子鹿を守ろうと母鹿が突進することも
  • 鹿を囲んで追い回したとき
    • 追い詰められた鹿はパニックになり暴れることがある
  • 突然触れようとしたとき
    • 驚いた鹿が蹴ったり噛みつくことも

宮島の鹿は長年人間の近くで生活しているため、人慣れしているように見えますが、それはあくまでも「人に慣れているだけ」であり、ペットではありません。適度な距離を保って観察するのが最も安全で、鹿にとっても人にとっても優しい触れ合い方です。

マダニなど寄生虫にも注意

宮島の鹿にはマダニやシラミバエが寄生していることが確認されています。現時点では宮島でこれらが媒介した感染症の報告はありませんが、各地でマダニによる感染症が毎年報告されていることから、鹿に不用意に触れることは避けるべきです。

ナオコ

写真を撮る場合も適度な距離を保って撮影しましょう。

餌やり禁止の理由|なぜあげてはいけないの?

考える

宮島では鹿への餌やりが禁止されています。奈良公園には「鹿せんべい」が販売されていますが、宮島には同様の販売はなく、観光客が食べ物を与えること自体が禁じられています。

「かわいそうだから少しくらいいいのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、実は餌やりは鹿にとっても人にとっても多くの問題を引き起こすのです。

餌やりが禁止されている5つの理由

餌やり禁止は2007年頃から廿日市市によって呼びかけられています。

  1. 人への攻撃リスクが上がる
    • 人の食べ物の味を覚えた鹿は積極的に人へ近づき、食べ物を奪おうとして噛む・突くなどの事故が増える
  2. 交通事故の危険が高まる
    • 人に慣れた鹿は車も怖がらなくなり、道路に飛び出すことで事故につながる
  3. ゴミを食べて死ぬリスク
    • 食べ物とゴミの区別がつかなくなった鹿がビニール袋などを誤飲し、解剖した鹿の胃の中からゴミが大量に見つかった事例もある
  4. 生態系・植生へのダメージ
    • 鹿の密集が増えると下草や低木が食べ尽くされ、宮島の花崗岩質の脆い地盤で土砂崩れのリスクが高まる
  5. 鹿を山へ返す取り組みの妨げになる
    • 市街地に鹿が集中しすぎる問題を解消するために「人の食べ物を与えない→市街地に集まらない」という流れを作る必要がある

「かわいそう」という善意の行動が、実は鹿の健康や安全を脅かしてしまうことを、ぜひ観光前に知っておいてください。

昔は宮島でも鹿せんべいが売られていた

実は昔の宮島では、奈良と同じように鹿せんべいが販売されており、観光客が鹿に餌を与える文化がありました。毎朝夕ラッパを吹いて鹿に餌を与え続けた「鹿おじさん」が島の名物として知られていた時代もあったほどです。

しかし長年の餌付けによって市街地に鹿が集中しすぎ、ゴミの誤食・人とのトラブル・植生への悪影響などさまざまな問題が発生したことから、現在は禁止に至っています。

宮島の鹿と安全に触れ合う方法

HowTo

「触れてはいけない」「餌もあげられない」と聞くと少し残念に感じるかもしれませんが、ルールを守ったうえで鹿と楽しく共存する方法はたくさんあります。宮島の鹿は人に慣れているため、適切な距離で観察したり写真を撮ったりするだけでも十分に楽しい体験ができますよ

これはOK・これはNGの行動まとめ

行動OK / NG理由
遠くから写真を撮る✅ OK距離を保てば鹿もストレスなし
鹿が近づいてきたら立ち止まる✅ OK静かにしていれば問題なし
餌を与える❌ NG禁止。人身事故・鹿の健康被害に繋がる
食べ物を見せる・ちらつかせる❌ NG鹿が一気に集まり危険
触れようとして手を伸ばす❌ NG驚いた鹿が噛む・蹴る可能性
子鹿・子連れ母鹿に近づく❌ NG母鹿が保護行動に出て危険
角のあるオスに近づく(特に秋)❌ NG繁殖期は特に攻撃的になる

鹿に出会いやすいスポットと時間帯

宮島で鹿に出会いたいなら、宮島桟橋周辺・厳島神社への海岸通り・紅葉谷公園・大元公園がおすすめです。特に大元公園では時期によっては20〜30頭の群れが見られることもあります。鹿は朝方や夕方に活動的になる傾向があるため、早朝や夕方の散策が穴場です。

ナオコ

昼間は表参道商店街にも出没しますよ。

宮島・厳島神社の参拝計画はこちらの記事が参考になります。鹿に会えるルートと観光スポットを効率よく回るコースを紹介しています。

宮島の鹿と厳島神社の関係

厳島神社

宮島の鹿と厳島神社の関係を気にする方も多くいます。奈良の鹿は春日大社の神の使いとして「神鹿(しんろく)」と呼ばれ、神様と深い結びつきがあります。では宮島の鹿はどうでしょうか?

厳島神社の公式文書の中に「鹿は神の使い」と明記されているわけではありませんが、宮島全体が古くから「神の島」として崇められてきた歴史があります。厳島神社が創建される以前から鹿が住んでいたという事実から、鹿は神聖な島の一部として大切に扱われてきたという文化的背景があります。

観光客の中には「神の島の守り神」として鹿を捉える方もいますが、いずれにせよ宮島の鹿は島のシンボルであり、厳島神社と切っても切れない存在といえるでしょう。

厳島神社についてもっと詳しく知りたい方はこちらもどうぞ。カップルで訪れる場合の「別れるジンクス」の真相や縁結び効果についても解説しています。

宮島観光の計画を立てよう

厳島神社の鳥居

宮島への旅行を計画する際は、フェリーの時間・厳島神社の潮位・宿泊場所の手配など、事前に準備しておくべきことが多くあります。広島・宮島への旅をスムーズに楽しむためにも、旅行手配はまとめて済ませるのが◎

宮島に泊まると鹿との距離がもっと縮まる

宮島島内に宿泊すると、観光客が引いた早朝や夜間の静かな島で鹿とゆっくり過ごせます。混雑する昼間とは全く違う雰囲気で、鹿が思わぬ近距離まで寄ってくることも。また、露天風呂から鹿が見えることもある「岩惣」のような宿では、温泉につかりながら鹿と過ごすという贅沢な体験ができます。

宮島島内の宿泊はこちらからチェックできます。厳島神社まで徒歩圏内の旅館も多く、早朝参拝を楽しみたい方にもおすすめです。

宮島・厳島神社周辺のおすすめ宿

宿名特徴厳島神社からの距離
岩惣露天風呂から鹿が見えることも。老舗の格式高い旅館徒歩約10分
錦水館和モダンにリニューアル。ルーフトップテラスが人気徒歩約5分
安芸グランドホテル宮島を海越しに一望。ナイトクルージングも楽しめる対岸(宮島口側)

宮島島内の旅館は早めに埋まります。日程が決まったら早めのチェックを!

まとめ|宮島の鹿を正しく知って楽しい旅を

宮島の鹿について、よくある疑問を中心にまとめました。最後にポイントをおさらいしましょう。

  • なぜ多い?
    • → 本土から泳いで渡ってきた鹿が繁殖。現在約600頭が生息
  • 体が小さいのは?
    • → 栄養不足ではなく、環境に適応した野生の知恵
  • 噛む・突く危険は?
    • → 食べ物をちらつかせたり、子連れ・オスに近づきすぎると注意が必要
  • 餌やり禁止の理由は?
    • → 人身事故・鹿の健康被害・ゴミ誤飲・生態系破壊を防ぐため
  • 安全な触れ合い方は?
    • → 適度な距離を保って観察・撮影。餌や食べ物は絶対NG
  • 子鹿を見たいなら?
    • → 5月〜7月が出会える確率が高い

宮島の鹿は、厳島神社とともにこの島の歴史を生きてきた存在です。正しい知識とマナーを持って近づけば、思い出に残る触れ合いができるはず。ぜひルールを守りながら、宮島の鹿との素敵な時間を楽しんできてください。

宮島を含む広島旅行のモデルコースはこちらで詳しく紹介しています。移動効率を最大化した2泊3日プランを参考にどうぞ。

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