JALブランドの国際線専門LCCのZIPAIR。ビジネスクラス相当の座席を格安で予約できることで人気を集めています。フルサービスキャリアの代表格である親会社のJALのビジネスクラスと比較するとどのような違いがあるのでしょうか。料金やサービス面で比較してみます。

ZIPAIRのビジネスクラスはフルサービスキャリアのビジネスクラスとどのくらい差があるんだろう?
ZIPAIRってどんな航空会社?

ZIPAIRは日本の国際線専門の格安航空会社(LCC)で、日本航空の完全子会社です。現在、成田国際空港からソウル・バンコク・シンガポール・ホノルル・ロサンゼルス・サンノゼへの6路線を運航しており、近く台北も加わる予定です。日本航空のサービスレベルを保ったまま、格安で海外旅行を楽しめることで話題を呼んでいます。

ZIPAIRのビジネスクラス
ZIPAIRの座席クラスには「ZIP Full-Flat」と「Standard」の2種類があり、ZIP Full-Flatがビジネスクラス相当の座席、Standardがエコノミークラス相当の座席になります。機体前方の18席がZIP Full-Flatの座席クラスです。この記事では、ビジネスクラス相当のZIP Full-FlatとフルサービスキャリアであるJAL国際線のビジネスクラスを比較していきます。
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ZIPAIRとJALのビジネスクラスを比較

ZIPAIRのビジネスクラス相当のZIP Full-FlatとJAL国際線のビジネスクラスを、さまざまな角度から比較してみます。LCCのビジネスクラスとフルサービスキャリアのビジネスクラスでどのくらい違いがあるのかに注目して見てみてください。
【ZIPAIR vs JAL】比較①:料金

まずはZIPAIRのZIP Full-FlatとJAL国際線ビジネスクラスの料金を比較します。料金についてはオールシーズン固定ではなく、購入するタイミングや繁忙期・閑散期によっても変わってくるのであくまで目安として捉えてください。
- 例)
- 成田~ソウル:片道33,660円~
- 成田~ホノルル:片道69,000円~
- 成田~ロサンゼルス:片道97,000円~
- (2023/2/22 ZIPAIR公式サイト調べ)
短距離のソウル線でも3倍ほどの差、さらに中長距離路線になると5倍~10倍近い差で、ZIPAIRのビジネスクラスの方が安いです。やはりLCCであるがゆえの差が料金に大きく表れています。その分、料金に見合うサービスかどうかをこれ以降の料金以外の比較で見てみましょう。
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【ZIPAIR vs JAL】比較②:座席
- フルフラットを採用
- シートピッチ:約107cm
- シート幅:約51cm
- その他のデータは非公開
ZIPAIRのビジネスクラスはZIP Full-Flatという座席クラス名称の通り、フルフラットシートを採用しています。シート幅もJALのビジネスクラスと同レベルの約51cmもあり、シートはフルフラットになるため十分ゆっくりと寛げるでしょう。
しかしながら、JALのビジネスクラスはやはりレベルが上です。JALのビジネスクラスはシート種類が多数あり、JAL SKY SUITEシリーズが3種類とJAL SHELL FLAT NEO・JAL SKYRECLINER・JAL SKYLUXE SEATがあり、JAL SKY SUITEシリーズは全てフルフラットシートです。JAL SKY SUITEシリーズ以外のシートも限りなくフラットな角度まで座席を倒せるようになっています。
JALのビジネスクラスは個室タイプになっているため、シートピッチという考え方がありません。前や後ろの席を全く気にすることなく、プライベート感満載のシートでゆっくりと寛げるようになっています。
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【ZIPAIR vs JAL】比較③:機内食
- 有料
- 単品メニューで提供
機内食にはZIPAIRとJALのビジネスクラスで大きな差があります。ZIPAIRはビジネスクラス相当のZIP Full-Flatであっても有料となり、用意されているメニューはどの座席クラスでも共通のメニューです。
カレー・そば・オムライス・カツサンドなど単品メニューで用意しており、それぞれに料金が設定してあります。ホノルル路線ではガーリックシュリンプやハワイアンロールがあるなど路線ごとに特色を生かした限定メニューもあり、安心のJALブランドで味にも定評があります。
一方、JALのビジネスクラスの機内食は航空料金に含まれるため、別途料金がかかることはありません。内容もフルサービスキャリアだけあって格上で、各国料理の有名シェフ監修の料理がフルコースで楽しめます。日本食にフレンチと、極上の食事体験を空の上で楽しめるでしょう。
【ZIPAIR vs JAL】比較④:機内サービス

- Wi-Fi無料
- 機内エンターテインメント
- ただし、各座席の専用モニタはなし
- 有料アメニティ
機内サービスで特徴的なのが、ZIPAIRではWi-Fiが無料なことです。これはZIPAIRのビジネスクラスの特典ではなく、ZIPAIRに搭乗する全乗客が受けられるサービスです。
ZIPAIRではビジネスクラスでも座席に個別のモニタが装備されていない代わりに、Wi-Fiを無料で提供し自身のスマホやタブレットで機内エンターテインメントやインターネットを楽しめるようになっています。
長時間の動画を無料Wi-Fiで遅延なく見ようとすると厳しい面がまだあるようですが、簡単なネットサーフィンやメールくらいであればストレスなく機内でできます。今後無料Wi-Fiの繋がりやすさも改善されるよう取り組んでいるようです。
JALの場合は、ビジネスクラスであってもWi-Fiは有料での提供になります。1時間プラン10.15ドル、3時間プラン14.4ドル、フライトプラン(24時間)18.8ドルです。
JALのビジネスクラスに搭乗するのであれば、Wi-Fiに繋いでスマホやタブレットで自身のコンテンツを楽しむより、各座席に個別のモニタがあるので、モニタで機内エンターテインメントを楽しむ方がおすすめです。
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【ZIPAIR vs JAL】比較⑤:ラウンジ利用

- Narita TraveLounge(ナリタトラベラウンジ)を有料で利用可能
- 1,600円
ラウンジはZIPAIRのビジネスクラスでもJALのビジネスクラスでも利用できますが、ZIPAIRの場合ラウンジ利用は有料となり、且つビジネスクラスの特典でもないため、ZIPAIR搭乗者ならお金さえ払えば誰でも利用できます。
ZIPAIRは現状成田国際空港からしか発着していないため、利用できるラウンジは成田国際空港にあります。Narita TraveLounge(ナリタトラベラウンジ)というラウンジで、 第1ターミナル3階の出国手続き後エリアの26番ゲート付近にあります。
コーヒー・各種ソフトドリンクといった必要最低限のサービスのみで、食事やアルコール類は別途有料です。ただし、ZIPAIR搭乗特典としてアルコールまたはデザートいずれか1品サービスが付いています。
JALのビジネスクラスの場合は、国内・海外各空港にあるJALサクララウンジを無料で利用できます。ラウンジのクオリティも格上。
ラインナップ豊かな食事やアルコール類は無料で提供されており、空港によっては仮眠スペースがあるなどゆっくり寛げる上質な空間になっています。JAL特製オリジナルビーフカレーはサクララウンジ名物で話題になっているので一度は食べてみたいですね。
【ZIPAIR vs JAL】比較⑥:荷物ルール

- 受託手荷物
- 1個目から有料
- 規定サイズ(3辺の和が203㎝以下)を満たす合計5個まで預け可能。
- 重さ:1個あたり14kg、23㎏もしくは32㎏まで
- ただし、1個当たりの重量は最大32㎏まで
- 1個目から有料
- 持込手荷物
- 規定サイズ(1個目:40×25×55㎝、2個目:35×25×45㎝)を満たす合計2個まで
- 重さ:7kgまで無料
- 7kgを超える場合は有料
- 上限は合計12㎏まで
手荷物はZIPAIRとJALのビジネスクラスで大きくルールが異なります。受託手荷物はZIPAIRは完全有料です。1つでも預けるのであればお金を支払う必要があります。
一方、JALのビジネスクラスは3個まで無料で預けられ、さらにJALのステータス会員になっていれば4個まで無料になります。通常の海外旅行であれば十分無料の範囲で預けられるでしょう。
持込手荷物についてはZIPAIRでも基本無料ですが、無料範囲の要件はJALのビジネスクラスより厳しいので事前に確認しておくことをおすすめします。
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【ZIPAIR vs JAL】比較⑦:マイルの積算率

- ZIPAIRポイントがあるが、航空機への搭乗ではポイントは貯まらない。
- JALマイルからの交換は可能。
ZIPAIRには残念ながら、飛行機に搭乗してマイルを貯めるという考え方がまだありません。ZIPAIRポイントという仕組みがありますが、ポイントを獲得する方法はZIPAIR Point Club(無料会員)への入会・ZIPAIR Point Club Plus(有料会員)への入会・スマホアプリダウンロード&ログインになります。
獲得したポイントを利用して航空券を購入したり、各種諸税を支払ったりすることはできます。ZIPAIRポイントとJALマイルは相互交換ができるので、JALのマイルをZIPAIRポイントへ交換し、ZIPAIRの航空券購入に充てるといったことが可能です。
JALは飛行機への搭乗でマイルが貯まります。座席クラスによって貯まるマイルは違い、上位クラスであればあるほど多くのマイルが貯まります。各フライト区間で基本マイルが定められており、ビジネスクラスであれば基本マイルの125%のマイルが貯まります。
【ZIPAIR vs JAL】比較⑧:航空券の予約変更・払い戻しのルール

- 払い戻し(キャンセル)
- 払い戻し不可
- ただし、東京-ソウル線のみ運賃額より取消手数料を差し引いて払い戻し可能。
- 取消手数料
- 出発前:東京-ソウル 10,000円・ソウル-東京 120,000ウォン
- 出発後:東京-ソウル 30,000円・ソウル-東京 360,000ウォン
- 取消手数料
- 予約変更
- 予約変更不可
航空券の予約変更・払い戻しのルールもZIPAIRとJALのビジネスクラスで大きく異なります。ZIPAIRは基本的に予約変更も払い戻しもほぼできないと思って、慎重に予約するようにしましょう。ソウル便のみ払い戻しできますが、取消手数料が航空運賃を超える場合は払い戻しはされません。安いとはいえ万が一の時に予約変更・払い戻しができないのは痛いですね。
JALの場合は予約変更も払い戻しもできるようになっていますが、払い戻しは取消手数料は発生するのでご注意ください。また、予約クラスによってはこの限りではないので、購入時に条件を必ず確認しておくようにしましょう。

まとめ
ZIPAIRのビジネスクラスとJAL国際線のビジネスクラスを比較してきました。ZIPAIRのビジネスクラスは非常に安くて魅力的ですが、フルサービスキャリアのJALとサービスを比較するとやはり劣る部分はあります。何を優先させたいかで航空会社を選択するのが良いでしょう。